« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »

私が語りはじめた彼は : 三浦しをん

タイトル 私が語りはじめた彼は
著者/監督/Artist 三浦 しをん
価格, 出版 ¥ 1,575 新潮社
評価 ★★★★
2006-12-30


【「BOOK」データベースより】
あっという間にアカの他人。でも実はまだ切れていない、「彼」と私の仲。それぞれの「私」は闇を抱える、「彼」の影を引きずりながら。男女の営みのグロテスクな心理を描く“関係”小説。
****************
人の心は、分からない。
結局、他人の心のうちも、自分の心の内側も
誰にでも「コレ」と確定できる 真実など
存在しないのだと、そういうことが表されている小説。

確かにその通り。
何か、強い感情に突き動かされていたとしても
それが、本当は 何なのか?どうしてなのか?
などと 考えると、自分の中にも 矛盾と不確定な部分が
たくさんあるのに気づく。
まして、それが他人なら なおさらだ。
では、どうすればいいのか?

つまり、それが 最終部に集約されている。

「愛ではなく、理解してくれ。暗闇のなかできみに囁く私の言葉を、
どうか慎重に拾ってくれ。
そしてまた、こうも言うだろう。
きみと話がしたい。きみの話を聞かせてほしい、と。」

人は、悲しい 孤独な生き物。
そう感じられる 感性がある分
さらに 愚かな存在かもしれない。

アラミスと呼ばれた女:宇江佐真理

タイトルアラミスと呼ばれた女
著者/監督/Artist宇江佐 真理
価格, 出版¥ 1,575 潮出版社
評価★★
2006-12-27


出版社/著者からの内容紹介
安政三年。坂の町、肥前長崎。お柳は出島で通詞をしている父の横で、少しずつフランス語を覚えていく...。激動の幕末を、男装の通訳として榎本武揚と運命を共にした女性の一生を描く。

内容(「BOOK」データベースより)
安政三年。坂の町、肥前長崎。鎖国政策が取られている日本で、長崎の出島だけが唯一、世界に開かれた窓だった。十歳になるお柳は、その出島で通詞をしている父・平兵衛の横で、少しずつフランス語を覚えていく。出島は女人禁制。しかし、お柳(アラミス)はフランス語通詞への憧憬をひそかに抱いていく。榎本武揚と共に幕末を生きぬいた男装の通訳の数奇な運命。

内容(「MARC」データベースより)
肥前長崎。出島は女人禁制。しかし、お柳(アラミス)はフランス語通詞への憧憬をひそかに抱いていく…。榎本武揚と共に幕末を生き抜いた男装の通訳の数奇な運命を描く。月刊誌『潮』連載に加筆し、単行本化。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宇江佐 真理
北海道函館市生まれ。1995年「幻の声」でオール讀物新人賞受賞。2000年「深川恋物語」で吉川英治文学新人賞を、01年「余寒の雪」で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

********************
くだらない、実にくだらない話だ。
それに、白々しい。

やはり、宇江佐真理の最近の作品は 創造性に欠ける。
史実の羅列と、そこから 勝手に想像した 陳腐な話。
想像するのは、良い。
そこから、お話として 仕立てるのも良い。
しかし、あたかも伝記のように創るのは いかがなものか。

時代背景にとらわれすぎ、登場人物のキャラクター設定が
甘くなっているようだ。

夢のような幸福:三浦しをん

タイトル夢のような幸福
著者/監督/Artist三浦 しをん
価格, 出版¥ 1,470 大和書房
評価★★★
2006-12-29


【「BOOK」データベースより】
人気作家の愛と情熱と勘違いに満ちた日常を見よ!ノンストップな爆裂エッセイ。

********************
ところどころ、声を出して笑ってしまうような 
自由な記述があって、楽しめる。

どんな駄作にでも、何か一つでも良い点を見つけて 誉める・・・というのが
あったが、確かにそのほうが 生きていて楽しいかもしれないなあと
改めて思った。
最近、おもしろくない本に当たることが多かったので
そういう「つっこみどころ」を探して 読むのがおもしろいかもしれないなと
今後の読書法を、検討してみたりする。

それから、三浦しをんが過ぎゆく日々をすぐに忘れてしまうので
手帳にその日にあったことを メモするようにしていると
あった。
そして、エッセイなどで書き記す事によって、すでに記憶のなかでは
忘れてしまったようなことをとどめておくのだそうだ。
彼女の自由な文章を読んでいると 私も書いておきたいなと
思ってしまう。

ロマンス小説の7日間

タイトルロマンス小説の七日間
著者/監督/Artist三浦 しをん
価格, 出版¥ 620 角川書店
評価★★★
2006-12-28

1月17日返却期限
内容(「BOOK」データベースより)
あかりは海外ロマンス小説の翻訳を生業とする、二十八歳の独身女性。ボーイフレンドの神名と半同棲中だ。中世騎士と女領主の恋物語を依頼され、歯も浮きまくる翻訳に奮闘しているところへ、会社を突然辞めた神名が帰宅する。不可解な彼の言動に困惑するあかりは、思わず自分のささくれ立つ気持ちを小説の主人公たちにぶつけてしまう。原作を離れ、どんどん創作されるストーリー。現実は小説に、小説は現実に、二つの物語は互いに影響を及ぼし、やがてとんでもない展開に!注目の作家、三浦しをんが書き下ろす新感覚恋愛小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三浦 しをん
1976年、東京生まれ。早稲田大学卒。就職活動中に才能を見出され、2000年、長篇小説『格闘する者に○』でデビュー

********************
読書中に、少しおもしろい感覚に浸れる。
主人公の「あかり」が、自分の実生活での心の揺れを
自分が訳さなければならない翻訳を「創作物」にしてしまう。
後で、書き直すようだが・・・・(笑)
あかりの日常と、あかりの作り上げる「創作物」とが
交互に出てくるのだが、そのどちらも コレといって新しい話ではない。
けれども、その二つが読者の頭の中で ミックスされて
なにやら不思議な和音を作ってしまう。

おもしろい試みだ。

一気に読む事を勧める。

今週の読書予定

「アラミスと呼ばれた女」 宇江佐真理
「夢のような幸福」 三浦しをん
「ロマンス小説の七日間」 三浦しをん
「乙女なげやり」 三浦しをん
「私が語りはじめた彼は」 三浦しをん
「メリーゴーランド」 荻原浩
「あの日にドライブ」 荻原浩

以上7冊 1月17日返却期限

三浦しをん

今週の積ん読

月魚 三浦しをん
妄想炸裂 三浦しをん
むかしのはなし 三浦しをん
人生激場 三浦しをん

返却期限 1月6日(土曜日)

桜花を見た  宇江佐真理

「桜花を見た」 宇江佐真理
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 380p
発行年月: 2004年06月
ISBN:4163231005

日本橋「いせ辰」の手代、英助には誰にも言えない秘密がある。それは北町奉行、遠山左衛門尉景元の落し胤ということ…。表題作ほか、葛飾北斎の娘応為、蛎崎波響に材をとった「酔いもせず」「夷酋列像」など、充実の傑作中篇集。

【目次】
桜花を見た/別れ雲/酔いもせず/夷酋列像/シクシピリカ


**********************
珍しく、読むに耐えなく 後半1/3程を
速読にて 読み飛ばす。
以前にも書いたけれど、彼女の作品は、たまに こういう
歴史的資料の羅列になることがある。
ナゼなんだろう?
史実に基づいて書きたいのは、分かる。
けれど、読者が作者に期待しているのは
綿密な資料なのか?

少なくとも、私は違う。
彼女の描き出す人の心の動きや
人々の日常が読みたいのであって
誰が、誰の息子で その祖先は 誰で
その叔父が何して こうして こうなって・・・。
という 作品に直接関わりのないと 思われる程に
さかのぼった史実など
「知ったことか!」
と、思ってしまう。
度々挿入される、そういった 史実の羅列。
それが 作品全体を読ませる リズムを崩しているし
小説世界に読者を没頭させてくれない。
せっかく、興味深い歴史背景と それだけの資料を
元にして作っているのだから、それを必要以上に誇示せず
小説として成熟させて欲しい物だ。

「オロロ畑でつかまえて」 荻原浩


「オロロ畑でつかまえて」 荻原浩
出版社: 集英社
サイズ: 単行本
ページ数: 225p
発行年月: 1998年01月
ISBN:4087743160
第10回小説すばる新人賞受賞作。
文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力にあふれて爽快であり、近ごろ稀な快作である。

********************
読みやすく、短く 手頃なお話。
しかし、何のために書いたのか?と 作者に問いたくなる程
毒にも薬にもならない 平和な作品。
しかし、私はこういう作品が嫌いではない。

ぼ~っと 読めてしまえるので
良い感じだ。

本日の積ん読情報

12月22日 返却予定

「桜花を見た」 宇江佐真理
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 380p
発行年月: 2004年06月
ISBN:4163231005

日本橋「いせ辰」の手代、英助には誰にも言えない秘密がある。それは北町奉行、遠山左衛門尉景元の落し胤ということ…。表題作ほか、葛飾北斎の娘応為、蛎崎波響に材をとった「酔いもせず」「夷酋列像」など、充実の傑作中篇集。

【目次】
桜花を見た/別れ雲/酔いもせず/夷酋列像/シクシピリカ

「オロロ畑でつかまえて」 荻原浩
出版社: 集英社
サイズ: 単行本
ページ数: 225p
発行年月: 1998年01月
ISBN:4087743160
第10回小説すばる新人賞受賞作。
文章は軽妙にしてユーモアに満ち、話は風刺の力にあふれて爽快であり、近ごろ稀な快作である。

「なかよし小鳩組」 荻原浩
出版社: 集英社
サイズ: 単行本
ページ数: 318p
発行年月: 1998年10月
ISBN:4087752429

「噂」 荻原浩
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 380p
発行年月: 2001年02月
ISBN:4062104636
香水の販売戦略で流した都市伝説のはずだったのに…。
ニューヨークから来た殺人鬼が渋谷に出没。
ついに女子高校生が足首を切り落とされた。
渋谷系ミステリーの誕生。

今週の読破本

「深尾くれない」 宇江佐真理
読むのに苦労した。
前半、「これは、研究資料か?」と思う程の 史実、資料の羅列。
何度 読むのを止めようと思った事か。
後半は、それなりに 小説となっているけれど
それまでの作品と比べ、精彩に欠く。
何か、新しい作品の形にトライしているのか?

「銀の雨」 宇江佐 真理
「深川恋物語」 宇江佐真理
「三日月が丸くなるまで」 宇江佐真理
「聞き屋与平」 宇江佐真理

実は、この4冊、今週読んだばかりなのだが、
すでにその記憶が曖昧。
記憶にやさしい TVドラマの様に 脳内をすり抜けた感じ。(笑)

「晩夏に捧ぐ」 大崎梢
以前読んだ 「配達あかずきん」の続編。
本屋でおきた事件を解決するという物。
本屋好きには よく分かる感じではある。
けれど、なにか 物足りないような不安定な
なんというか・・・・稚拙さが残る作品。
今後が楽しみな作家ではある。

積ん読

借りてきた本 覚え書き

深川恋物語 宇江佐真理
三日月が丸くなるまで 宇江佐真理
聞き屋与平 宇江佐真理
晩夏に捧ぐ 大崎梢

« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »