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『マドンナ ヴェルデ』海堂尊

マドンナ・ヴェルデ/海堂 尊

¥1,575
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「ママは余計なこと考えないで、無事に赤ちゃんを産んでくれればいいの」
という、一人娘で産科医の曾根崎理恵から代理母を頼まれた50歳代後半の母親が語る物語だ。
ジーンワルツの別サイドから語られる作品。
取上げられているテーマは、人工授精・代理母・産婦人科減少。
それぞれに生じている矛盾と問題点を核に物語は語られている。
しかし、ジーンワルツにしても、マドンナヴェルデにしても
私にしてみたら、全体的に不自然で薄気味悪い。
割り切れない無秩序にイライラする・・・。
作品としては、よく出来ているので
この感想は、私の個人的な感情から出た感想だが
このテーマでは、もう 読みたくないな。
特に、娘の身勝手さ、母親の無知曖昧さ加減に
苛立ちを感じる。
いつものように、ネットで 他の人が
どういう感想を持ったのか、検索してみる。
そうすると、意外や意外。
割と評判が良い。
娘サイド・母親サイド 両方を気味が悪いと思うのは
どうも、私の独特の感想のようだ。
本当は、そう思っている人も居るだろうが、なかなか見当たらない。
おかしいな・・・
こういう母娘の関係を「お手上げだ」といって
辟易としている友人が私の周りには居て、
よく こういう話題が持ち上がるんだけどな・・・。
それとも、普通は私が思っているよりももっと母親との関係は希薄なのか?
そんな事は、ないだろう~。
特別な事情が無い限り、母との関係が希薄だと思っている人こそ、
深層で 無償の母の愛を期待し、利用し、
それがあたかも権利であるかの如く疑いもせず 求めているものだ。
本人は、全く気が付いていないので
その点を指摘されると、激しく否定し、自己弁護に終始する。
この作品の登場人物の曾根崎理恵も、この様な姿で描かれている。
ただ、激しく否定したりはしない。
その代わり、有無を言わせない理論武装をしているだけで
自己弁護に終始する点では、この通りである。
未熟な人間の典型的な姿だ。
未熟な人間として描かれた娘と、向上心を無くした無知な人間として象徴化されている母親との掛け合いが
魅力的な訳が無い。
それでも、読まずにはいられない 海堂 尊。
恐るべし!

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